大損の読み方は「おおぞん」です。国語辞典(デジタル大辞泉)も「おおぞん」を見出しにしており、日常で「大損した」と言うときはこの読みになります。
意味は大きく利益を失うこと。大きな損害です。辞書には「株の信用取引で大損する」という用例が載っています。
なお辞書には「たいそん」「だいそん」という読みもあります。使い分けには決まった傾向があるので、この記事で整理します。「おうぞん」という読みはありません。
「大損」の読み方
日常では「おおぞん」
デジタル大辞泉は「おお‐ぞん」を見出しとして立てています。会話でも文章でも、単独で「大損」と書かれていれば「おおぞん」と読んでおけば問題ありません。
「大(おお)」+「損(ぞん)」という、訓読みと音読みを組み合わせた読み方です。「大喜び(おおよろこび)」「大慌て(おおあわて)」と同じ作り方で、程度が大きいことを表す「おお」が付いた形です。
辞書には「たいそん」「だいそん」も
精選版 日本国語大辞典には、「たいそん」(「だいそん」とも)という見出しもあり、大きな損害・大きな損失という語義が示されています。
現代の話し言葉ではまず使いませんが、漢語調のかたい文章や、熟語の一部として現れます。
熟語では「だいそん」
四字熟語の「小利大損(しょうりだいそん)」では「だいそん」と読みます。わずかな利益を得ようとして、かえって大きな損を招くことを表す言葉で、『太平記』にも用例がある古い表現です。
このように、単独なら「おおぞん」、熟語に組み込まれたら「だいそん」と考えると整理しやすくなります。
「おうぞん」は誤り
「おうぞん」という読みは辞書にありません。「おお」を「おう」と書き表す表記のゆれから生じた読み違いと考えられます。正しくは「おおぞん」です。
「大損」の意味
デジタル大辞泉では、「大損」は大きく利益を失うこと。大きな損害と説明されています。
ポイントは「利益を失う」という部分です。単に物が壊れた、時間を無駄にしたという場面より、お金や利益が絡む場面で使われるのが基本です。
そのため、投資、商売、取引、ギャンブルなどの文脈でよく登場します。
使い方と例文
よく使われる言い回し
- 大損する:大きな損失を出す
- 大損を出す・大損を被る:損失を受ける側として表現する
- 大損こく:くだけた話し言葉。「こく」は俗な言い方
例文
- 暴落に巻き込まれて大損した。
- 仕入れを誤り、今期は大損を出してしまった。
- 値上がりを待っているうちに、かえって大損する結果になった。
- 安物買いで大損するとは、まさに小利大損だ。
対義語・似た言葉
- 大儲け(おおもうけ):大きな利益を得ること。「大損」と対になる言い方。
- 損害:受けた損失全般。物や人の被害にも使え、金銭に限りません。
- 損失:失った利益・財産。会計や事務的な文書に向きます。
- 赤字:収支がマイナスであること。状態を指す語です。
金額の大きさを強調したいなら「大損」、事務的に記録するなら「損失」「赤字」を選ぶと自然です。
使う際の注意点
「大損」はくだけた語感を持ちます。決算書類や公的な報告書では「多額の損失を計上した」のように書くのが適切です。
また、金銭以外の損失にはなじみません。「時間を大損した」とは言わず、「時間を無駄にした」と表現します。
まとめ
- 大損の読み方は「おおぞん」。辞書の見出しもこの読み。
- 意味は、大きく利益を失うこと。大きな損害。
- 辞書には「たいそん」「だいそん」の読みもあり、熟語「小利大損」では「だいそん」と読む。
- 「おうぞん」という読みは辞書になく、誤り。